空論オンザデスク

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子育て、親育てを中心としたブログ 教育本、子育て本、鉄道もの、プラレール、トミカ系おもちゃなども。

端午の節句

5月人形を出した。
実に23年ぶりの再会ながら、鎧の輝きは昔のまま。変わらぬ威厳を保っていた。昔の人の仕事は凄いものだな。

今年、息子の初節句を迎えた。父親のお古では可哀想かな、とも思った。ひょっとしたらそういう仕来たりでもあるかと勘ぐったりしたが、結局こうしてよかった。古いものを大事にすることも大事だと言ってやりたい。多少の後ろめたさもこめて。端午の節句

端午の節句は菖蒲の節句。旧暦では夏が始まり湿気も増える季節だから、菖蒲を飾ったり菖蒲癒に入ったりして邪気をはらうという意味があった。その後、菖蒲が尚武と同じ読みだということから、この時期の節句が男子の成長を祝う行事に変わったという。

菖蒲が尚武というのは、おもわず吹き出してしまうくらいはっちゃけたダジャレじみた由来だ。日本人のダジャレ好きは即ちコトダマ信仰から来るのか。死や苦と通じるから4や9を避けるというのと同じで、言葉は発された瞬間に力を持つ。

甲冑を飾る習慣は、男の子を守るという意味合いがあるらしい。
洋の東西を問わず、武具は数千年の"男のこだわり"を受け継ぎ磨き抜かれ洗練された。人を殺す道具を部屋に飾りたい、というのは人間ならではの屈折した美意識だろうが、イミテーションだと解っていても、複雑に配された小札の輝きに身の引き締まる思いがする。