空論オンザデスク

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子育て、親育てを中心としたブログ 教育本、子育て本、鉄道もの、プラレール、トミカ系おもちゃなども。

retireの意味の違いが日本と欧米でちがう

いまさっきテレビでビートたけしがいっていたこと。
日本語の「リタイア」と英語の"retire"は、確かに意味は同じかもしれないが、そのニュアンスは大きく異なる。
日本語のリタイアは多くが否定的な意味。レースをリタイアする。キャリアをリタイアする。人生をリタイアする。みな、決められた道を途中で踏み外してしまったことを言う。そこには不本意な失敗の響きしかない。
ところがretireはちがう。仕事をやめたけれど、それはただ単にひとつのオプションが無くなっただけ。これから別の生き方が待っている。悠々自適もよし。新たな挑戦をするもよし。そこには何もペナルティはない。

塩野七生の、ヴェネツィア共和国史をあつかった作品を思い出した。
旭日の勢いのあった時期のヴェネツィアは敗者復活の制度が自然に整えられていた。一度失敗したり貿易で破産したりした者も、再チャレンジして見事に新たな人生を組み立てるチャンスがあった。
しかし、疲弊した時代のヴェネツィアにはすでに没落した階層に再浮上するチャンスはなく、格差が格差として固定してしまっていた。
社会の階層が流動することこそが、その社会の健全さ、若さを示すバロメーターなのだとしたら、年齢がどうあれ何時でも再スタートできる人生は、その人の若々しさを保つために必要だろう。