空論オンザデスク

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子育て、親育てを中心としたブログ 教育本、子育て本、鉄道もの、プラレール、トミカ系おもちゃなども。

早稲田アカデミーの中学入試報告会に行ってきた

ケチな同業者としても、勢いのある塾は気になるもの。

早稲アカの今年の中学入試はどうだったんだろうかと説明会に参加してみました。

www.waseda-ac.co.jp

インパクト満点のオープニング

 

大体の塾は、こういう説明会を集客のチャンスと位置付けているので、広く一般公開でネットから簡単に申し込めて、しかも無料で入り込めるんですね。

今まで自分のところ以外の説明会に出たことがなく、大変新鮮な気持ちが話を聞けました。それはさて置き、内容はどうだったのか。

 

まずのっけから自慢で始まります。ばーん、という効果音こそしませんでしたが、最初の演者が出てくるときに確かにそんな音がこだましているように感じました。

でっかくスクリーンに、「単独塾として業界第2位の御三家中実績」と映し出しています。「単独塾として」という文言は、「四谷大塚には負けたがあそこはいろんな加盟塾の寄せ集めだから数には入れない」ということです。

まだSAPIXにはトリプルスコアで負けているが、高校入試で追い越したように、早晩ぶっちぎってやる、とぶち上げていました。

ここら辺の、闘争心むき出しの宣言を説明会の初っ端で行うあたりが早稲アカだなあと強く感じるところです。最近でこそ有名になって少し丸くなってきましたが、ひと昔前まではハチマキ締めてスパルタ教育が早稲アカのカラーでしたから。

とはいえ、ここまでの自信を見せられるとさすがに納得させられるし、ここに任せておけば、とりあえずついて行きさえすれば合格させてもらえそうだ、という安心感は得られます。まさに旭日の勢いを体現したような説明会でした。

 

入試問題分析の説明について

 

さすがに、早稲アカのエース級の人たちが説明してくれるので大変参考になりました。特に社会科の説明は秀逸でした。ご自身も吉祥寺校の責任者をされていて、直接指導された生徒さんたちの開成中合格率は80%、1校舎で13名合格させたというのは驚異としか言いようがないです。

その方もやはりというか受験社会科先生らしく、語呂合わせで持っていこうとするんですね。来年度の出題傾向のキーワードは、

「18番 おはこさ」

だそうです。18=18歳選挙権、お=オリンピック、は=函館、こ=国際関係(TPP)、さ=サミットということ。確かに、覚えやすい。

中学入試の社会科は、ややもすると時事問題が多く出て、そこが差になったりするので、今年話題になりそうなところ=重要ポイントということです。

確かに、選挙がある年は必ずそれに絡めた出題が多いし、オリンピックイヤーについても同じ。国際関係も王道ですし、新しい新幹線が通ると出題率も高くなります。いわば鉄板の分野です。アメリカ大統領選とかも捨てがたいとは思うんですが、やっぱり中学入試だと日本が直接関わらないニュースはあまり取り上げなかったりするんですね。

 

その他、気になった点

最初の演者の人は、「早稲アカは無駄に過去問を反復させない。御三家の問題は過去問を繰り返しやって答えを覚えてしまうような勉強では対応できない。常に新作の対策問題を山のように解かせて鍛えていく。」と言っていたが、その後の、算数の入試問題分析の演者さんは「過去問を重視し繰り返し定着させる」というようなことを言っていた気がします。

まあこれは、矛盾と言うよりも過去問の重要性と危険性の双方に考慮しているということの現れだと思います。過去問は大事ですが、そればかりやっていると頭が硬直してしまい、過去問以外の問題に対する対応力を損ねてしまうことになりかねません。なので、過去問対策をきっちりやりながら新作の問題でも鍛えるという線が有効なのかなと思います。