空論オンザデスク

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amazon prime nowのエリア拡大からドローン配達へ。便利になるけど何か釈然としない。

 先日のニュースで、amazonがprime nowを拡大するということが報じられました。東京都と川崎の一部地域のみで行われていたこれは、注文してからなんと1時間以内に配送するというもの。これが大阪、兵庫、横浜の一部地域にも拡大されると。

一部地域というのが微妙ですが、我が家は横浜市内でも人口の多い区にあるので、ほぼまちがいなくこの恩恵に浴することになるでしょう。これはこれですごく便利でありがたい。ちょっと欲しいなと思ったものが、クリックひとつで買い物に行くよりも速く手に入ってしまうのですから。大変便利なことですが、ピザ屋のバイクよろしく駆け回ることになったら、配送業者の方々の負担は大変なものになるのではないかと要らぬ心配をしてしまいます。

japanese.engadget.com

 

 

www.gizmodo.jp

そしてこのニュース。

以前からamazonがドローン配達を可能にするためのあらゆる障害をものすごいスピードでクリアしつつあるということは伝えられていました。いよいよ具体的な話にまで煮詰められてきているようですね。技術的な問題はあらかた解決しつつあるように見えます。日本で運用が始まるのはいつごろになるのでしょうか。これはこれですごく楽しみではあります。マンションみたいな集合住宅だとどうするのだろうとか、素朴な疑問は残りますが、amazonだったら解決してしまうでしょうね。

 

そしてこのprime airが最終的に完備され、世界中どこにでも小さなヘリコプターか飛行機が商品を届けてくれるようになったら、amazonの流通帝国は揺るぎない強盛を誇るようになる。

商品というのは現実にそこに存在する物体であり、それを移動させ消費者の手元に届けるには距離に比例した費用がかかるというのがこれまでの世界の常識でした。だから、流通には必然として地域性があり、ところ変われば店変わるという状況がありつづけたわけですが、prime airが本格稼働すれば、その費用を限界まで抑えるのが可能になります。

Amazonは初め、ちょっとうろ覚えですが、1500円を超える買い物をしたら送料無料、を打ち出していたと思います。これはこれで当時は革命的なことでした。ネットでものを買ったら送料や手数料がかかるのは当たり前のことだったからです。それが、下限なく幾らの買い物でも送料無料、になり、その後ちょっと修正されて、単価の安いものは「まとめ買い対象」になって2500円以上の買い物が必要となって今に至ります。Amazonの姿勢は揺れ動きながらも、一貫して配送にかかる費用を下げようとしているのがわかります。費用とは送料だけでなく、かかる時間も含まれるとすれば、この動きは着実に完成されつつある。そのなかで、各国の配送業者とどのようなやりとりがあったかは推して知るべし。もしかしたらamazonの言うことを聞かざるを得ない一幕もあったのではないかと邪推してしまいます。

それが、このprime airで完全に覆り、もはやAmazonは業者を必要としなくなる。そういう青写真が描かれているような気がして、ちょっと背筋が寒くなりました。狡兎死して走狗煮らる、という。